総務省消防庁は、2月7日付で通知した「令和5年春季全国火災予防運動の実施について(消防予第80号)」において、「特定防火対象物等における防火安全対策の徹底」として以下の事項を呼びかけています。※ 以下、引用文はすべて消防予第80号より抜粋。引用文内の赤字・太字・下線は消火器工業会で加えたもの。
出典:消防庁ホームページ(https://www.fdma.go.jp/)
老朽化消火器の廃棄・リサイクルについて、以下のように消火器リサイクルシステムが紹介されています。
老朽化消火器の廃棄・リサイクルに関する注意事項等についても、(一社)日本消火器工業会のリーフレット等を活用して周知することが効果的と考えられる。
さらに、留意・周知事項として、以下の項目を呼びかけています
・長期間使用しておらず腐食の進んでいる消火器を廃棄しようとする際に、粉末を放出させるためレバーを操作しないこと。
・現在、廃消火器リサイクルシステムが確立されており、消火器を廃棄する際は、消火器リサイクル推進センターまで連絡していただきたいこと。
上の写真のように消火器にさびによる腐食(上)やキズ・へこみ(下)等がある場合は、絶対に操作しないでください。破裂事故が発生するおそれがあり非常に危険です。消火器リサイクルシステムで廃棄していただきますようお願いします。
不用な消火器の廃棄方法は、下のバナー「消火器処分リサイクル方法はこちら」(消火器リサイクル推進センターHP)をクリックしてご覧ください。
このほか廃棄についての不明点や消火器リサイクルについてのお問い合せは、消火器リサイクル推進センター(電話:03-5829-6773 (平日9:00~17:00)までお願いいたします。
消火器の設置義務がある防火対象物・危険物施設への旧型式消火器の設置に関して、以下のように注意喚起されています。
消火器具の設置が義務づけられている防火対象物又は危険物施設にあっては、令和4年1月1日以降、「消火器の技術上の規格を定める省令の一部を改正する省令」(平成 22 年総務省令第 111 号)による改正後の消火器の技術上の規格に適合しない消火器が設置されている場合には、消防法施行令第 30 条に適合しないこととなるため、是正指導を図られたい。
当工業会では旧型式消火器交換を呼びかけるリーフレットを作成していますので、是非ご活用下さい。
「消防法令に基づいて設置されている旧規格消火器はすみやかに交換が必要です。」(PDF)
なお、ご家庭等に任意で設置している消火器については消防法令上の交換義務はありませんが、使用期限内での交換を推奨します。
建物火災の出火原因の第1位が「こんろ火災」です。飲食店においてこんろ火災が発生した場合は急激に延焼が拡大し、水による初期消火は困難となります。令和元年10月からは火を使用する設備又は器具を設けたすべての飲食店に対して消火器具の設置が義務付けられたことについて改めて周知されています。
消防法施行令の改正により、令和元年 10 月 1 日から、火を使用する設備又は器具を設けた延べ面積 150 ㎡未満の飲食店に対して新たに消火器具の設置が義務付けられた。
新たに消火器具の設置義務の対象となる飲食店等の関係者などに対しては、初期消火の重要性を啓発し消火器具の設置を指導することが重要であり、指導に際しては、消火器等の点検及び点検結果報告書の作成を支援するスマートフォンアプリや消火器等の点検方法や点検結果報告書の記入要領を示したパンフレット等を周知されたい。
消火器工業会HPでも飲食店の消火器具設置/点検の義務化について解説ページを設けておりますので、ご活用ください。
また、総務省消防庁では、小規模な飲食店等に設置される消火器について、建物関係者が自ら点検と報告書の作成を行えるよう、「消火器点検アプリ」の運用やパンフレットを作成しています。
パンフレット「自ら行う消火器の点検」(PDFファイル・総務省消防庁HP)
昨年8月に福岡県北九州市の旦過地区で発生した火災を踏まえて、総務省消防庁では「木造飲食店等が密集する地域に対する防火指導について(通知)」(令和4年8月26日付、消防予423号)を発出し、火災が発生した場合に大規模な火災につながる危険性の高い地域が「重点防火指導対象地域」に指定して重点的な防火指導が図られました。
特に火を使用する飲食店を対象として、以下の注意喚起がされています。
原則として消火器具の設置が義務づけられていること及び適切な維持管理について周知徹底を図ること。なお、確実な初期消火を実施するため、より消火能力の高い消火器具を設置することが防火対策上有効であること。
火を使用する飲食店にはすべて消火器具を設置することが平成30年より義務付けられていますが、中でも木造飲食店等が密集する地域においては「より消火能力の高い消火器具が防火対策上有効である」とされています。
「より消火能力の高い消火器具」として、火災時に誰もがより消火しやすいことを目的に消火能力を著しく向上させた「高性能型消火器」がありますので、ご検討ください。