消火器とは、いずれも初期火災において、消火する人が安全かつ確実に消火することができるものであり、消火の3つの作用※のうち冷却消火及び窒息消火の原理を応用したものです。
消火器には、消防法令等で防火対象物等に設置される業務用消火器と設置義務がない一般住宅等に設置される住宅用消火器があります。
※3つの作用
消火器の種類は、大きく分けて消火薬剤の種類と、加圧源の方式とに分けられます。
消火薬剤で分類すると粉末系消火薬剤、水・泡系消火薬剤、ガス系消火薬剤を充填する消火器に分かれます。
最初に粉末系消火薬剤は、粉末(ABC)、粉末(Na)、粉末(K)この三種類を充填する消火器です。
水・泡系消火薬剤は、水(浸潤剤等入)、強化液、中性強化液、機械泡(水成膜)、化学泡の5種類を充填する消火器です。
ガス系消火薬剤は、二酸化炭素、ハロン1301を充填する消火器です。
適応火災と消火薬剤については、当ホームページの「 消火器の選び方 」をクリックしてご覧ください。
加圧方式の違いによる消火器の分類については、当ホームページの「消火器には加圧式と蓄圧式がある、と聞きました。違いはなんですか?」をご覧ください。
加圧式は、本体容器内に消火薬剤を充填し、放射圧力源のガスを充てんした容器が消火薬剤と同じ本体容器内に組みつけられています。消火器のレバーを握るとガスを充填した容器の頭部が破れ、そこからガスが噴出して本体容器内の圧力を高め、消火薬剤をノズルから放射します。
蓄圧式は、本体容器内に消火薬剤とその消火薬剤を放射するための圧力源(CO2又はN2等)の気体を蓄圧します。そのため常時適正な圧力を維持しているか、確認できるように圧力計を設けています。
消火器の設置義務のあるアパートやマンションの共用部分には「業務用消火器」を設置してください。
「業務用消火器」は法令で定められた設置義務のある建物等に設置するための消火器です。業務用消火器には「能力単位」(どれくらいの火を消すことができるかを示す単位)が付けられており、設置する建物等の構造や広さに応じた能力単位を満たす本数の消火器を設置する必要があります。
「住宅用消火器」は、ご家庭の中に「任意で」設置するための消火器ですので、「能力単位」が付けられていません。そのため、共用部分に住宅用消火器を設置しても、能力単位を満たすことができないため、消火器が設置してあるとは見なされなくなります。
※ ただし、特定共同住宅等において、屋内に住宅用消火器を設置することによって、共用部分へ業務用消火器が設置されないこともあります(平成17年総務省令第40号)。詳しくはお近くの消防機関へお問い合わせください。
ご自宅には、住宅用消火器を設置してください。
住宅用消火器は家庭用に開発された蓄圧式消火器で、火災の種類に応じて適応火災が生活に密着した身近な絵表示で示されています。
また、住宅用消火器には色の定めがないため、赤色だけではなくさまざまな色のものがあります。ぜひお気に入りの消火器をご購入ください。
会員各社の住宅用消火器を当ホームページ内で紹介していますので、住宅用消火器の一覧はこちらをクリックしてご覧ください。
消火器をご購入される場合、なるべくお近くの販売店でお求めになるか、メーカーにお問い合わせください。
メーカーは当ホームページ内に日本消火器工業会・会員一覧がありますので、こちらをクリックしてご覧ください。
業務用消火器は表面積の25%以上を赤色に塗色するように規格省令に定められています。
しかし、住宅に設置することを目的にした住宅用消火器は、色の定めがないため、赤色だけではなくさまざまな色のものがあります。ぜひお気に入りの消火器をご購入ください。
自動車に積載するための自動車用消火器を販売店からご購入してください。自動車用消火器は、通常の業務用消火器とは異なり、自動車の振動に耐える構造になっています。
更に落下防止のため振動に強い消火器固定金具のブラケットが付属しています。